株式会社アサックスの2025年第3四半期決算は、売上高・利益ともに前年同期を上回る好調な結果となりました。営業収益は56.1億円(前年同期比+12.5%)、営業利益は39.2億円(+12.9%)、四半期純利益は26.3億円(+21.6%)と、大幅な増益を達成。営業貸付金残高の増加や手数料収入の増加が寄与しました。一方で、金利上昇リスクや不動産市場の変動を注視しつつ、安定した成長を維持する方針です。
1. 財務情報の詳細分析
主要財務指標
- 2025年2月4日現在
- PER(株価収益率):6.9倍
- PBR(株価純資産倍率):0.46倍
- 配当利回り:2.94%
- 時価総額:224億円
財務状況
- 流動資産:1,052億円
- 負債合計:667億円
- (流動資産 – 負債):385億円
- 自己資本比率:42.0%(前年同期 42.3%)
上記の数値から、同社は安定した財務基盤を有しながらも、時価総額と比較して割安な水準にあると考えられます。
業績
- 営業収益:56.1億円(前年同期比 +12.5%)
- 営業利益:39.2億円(前年同期比 +12.9%)
- 経常利益:40.2億円(前年同期比 +20.4%)
- 四半期純利益:26.3億円(前年同期比 +21.6%)
- 1株当たり四半期純利益:79.92円(前年同期 65.74円)
前年同期比で大幅な増益となっており、貸付金の増加や手数料収入の増加が寄与しました。
2. 株主還元策
配当政策
- 2025年3月期の年間配当金は20円(前年と同額)を予定。
- 中間配当:なし
- 期末配当:20円
- 年間合計:20円
株主優待
- 500株以上の保有者に対し、5,000円分のQUOカードを贈呈。
同社は安定した配当政策を継続するとともに、株主優待を実施することで個人投資家への還元も図っています。
3. 今後の展望
経済環境の見通し
- 日本経済:雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加などにより緩やかな回復傾向。
- リスク要因:
- 物価上昇による影響
- アメリカの金融政策
- 中東地域の地政学リスク
- 金利上昇による不動産市場への影響
会社の方針
- 不動産金融市場の動向を注視しつつ、貸付金の拡大を継続
- 2025年第3四半期の営業貸付金残高は、前年同期比+5.3%増の1,004億円に成長。
- 積極的な顧客開拓を進める。
- リスク管理の強化
- 債権の健全性を重視し、不良債権の抑制に努める。
- 業績予想
- 2025年3月期通期の業績見通し:
- 営業収益:72.4億円(前年同期比 +7.2%)
- 営業利益:50.0億円(前年同期比 +5.4%)
- 経常利益:50.0億円(前年同期比 -1.1%)
- 純利益:32.5億円(前年同期比 -1.1%)
- 2025年3月期通期の業績見通し:
通期では、金利上昇リスクなどを考慮し、経常利益・純利益は若干の減少見通しとなっているものの、引き続き堅調な収益基盤を維持すると見られます。
4. まとめ
- 財務状況は健全であり、時価総額と比較して割安感がある。
- 業績は増収増益基調で推移し、特に貸付金の伸びが成長を牽引。
- 株主還元策として、配当金20円およびQUOカード優待を実施し、安定した還元を継続。
- 今後の展望としては、不動産市場の動向を注視しつつ、貸付金の拡大を進める方針。
- リスク要因として、金利上昇・海外経済の不透明感があり、慎重な経営が求められる。
アサックスは、不動産担保ローン事業を基盤としつつ、安定した収益構造を維持しており、今後も持続的な成長が期待されます。
免責事項:本記事は、株式会社ムサシの最新決算情報を基に、財務状況、株主還元策、研究開発戦略について解説するものです。本記事の内容は、投資助言や推奨を目的とするものではなく、投資判断は読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。本記事の情報に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト及び執筆者は一切の責任を負いません。投資に関する最終決定は、ご自身で十分な調査を行い、必要に応じて専門家に相談の上で行ってください。